【楽天RMS】CSV編集で価格を一括変更する方法|Excel活用術も解説

【完全ガイド】楽天RMSのCSV商品データ編集方法|価格一括変更もExcelで効率化!
「楽天ショップの何百、何千という商品の価格を一つずつ変更するのが大変…」
「RMSのCSV編集は複雑で、データのずれや空行が多くて挫折しそう…」
楽天(RMS)でショップを運営している店長さんなら、一度はこんな悩みに直面したことがあるのではないでしょうか?
商品データの一括登録や価格改定に欠かせないCSVファイル編集は、作業を大幅に効率化できる強力な武器です。しかし、RMS特有のフォーマットはクセが強く、正しい手順を知らないとアップロードエラーの原因にもなりかねません。
この記事では、RMSのCSV編集でつまずきがちなポイントを丁寧に解説します。ダウンロードからExcelでのデータ整形、価格の一括変更、そしてエラーなくアップロードするまでの全手順を、初心者の方にも分かりやすくガイドします。
この記事を読めば、面倒だったCSV編集作業がスムーズになり、ショップ運営の時間を大幅に節約できます!
RMSにおけるCSV編集の重要性と全体の流れ
RMSのCSV編集は、主に以下のような作業を効率的に行うために不可欠です。
- 大量の商品の価格を一括で変更する
- セール期間中の表示価格をまとめて更新する
- 新規商品を一括で登録する
- 商品情報をまとめて修正・更新する
手作業で一つずつ行うと膨大な時間がかかるこれらの作業も、CSVを使えば数分で完了させることも可能です。
CSV編集の基本的な流れは、以下の3ステップです。
- ダウンロード: RMSから商品データのCSVファイルをダウンロードする
- 編 集: Excelなどの表計算ソフトでデータを編集する
- アップロード: 編集したCSVファイルをRMSにアップロードする
それでは、各ステップを詳しく見ていきましょう。
STEP1:RMSからCSVファイルをダウンロード・準備する
まずは、編集の元となるデータをRMSからダウンロードします。
1. 全情報の一括ダウンロードが基本
RMSからCSVをダウンロードする際は、項目選択で「全て」にチェックを入れてダウンロードすることをおすすめします。後から項目を追加・削除する手間が省け、フォーマットの崩れも起きにくくなります。
「定期購入」などのオプション項目も含めて全てダウンロードしましょう。データ量が多いため、ダウンロード完了まで数分かかる場合があります。
2. CyberduckでPCにファイルをダウンロード
ダウンロードが完了したCSVファイルは、楽天のサーバー上に保存されます。このファイルを自身のPCに取得するために、CyberduckなどのFTPソフトを使用します。(プロトコルはSFTP)
- Cyberduckを起動し、SFTP接続でサーバーにアクセスします。(ユーザー名とパスワードを入力)
- サーバー内の「Rアイテム(ritem)」フォルダを開きます。
- その中にある「ダウンロード(download)」フォルダに、先ほどダウンロードしたCSVファイルが格納されています。
- ファイルをPCのデスクトップなど、分かりやすい場所にドラッグ&ドロップでコピーします。
3. Excelでファイルを開く
ダウンロードしたCSVファイルをExcelで開けば、編集準備は完了です。
STEP2:【詳細解説】ExcelでCSVファイルを編集する(全情報データ編)
ここからが本番です。RMSからダウンロードしたCSVは、そのままでは非常に編集しにくいため、いくつかの「お作法」が必要になります。
1. 編集前の準備:表示調整と不要な列の削除
まずは作業しやすいように環境を整えましょう。
- 表示の調整: Excelの表示倍率を調整し、列幅を広げるなどして全体を見やすくします。
- 不要な列の削除: 今回の編集で使わない「バリエーション」や「選択肢タイプ」といった列は、作業の邪魔になることがあるため、列ごと削除してしまっても構いません。(列番号を右クリック → 「削除」)
2. 楽天CSV特有の「データのずれ」と「空行」を修正する方法
RMSからダウンロードしたCSVには、数行おきに空行が入っていたり、一部の列データが下にずれていたりするという特徴があります。これはRMSの仕様であり、一見するとエラーのように見えますが、これが正常な状態です。
しかし、このままでは並べ替えや計算ができないため、一時的にデータを整形する必要があります。
※楽天の商品登録用CSVは列ごとにエリア分けされていますので、まず最初に1行ずつズレているエリアを同一業に揃えるように、エリアごとに行を上に1行ずらします。
【効率的な整形テクニック】
- フィルター機能でデータ行のみを抽出
- 一番上の項目行(1行目)を選択し、Excelの「データ」タブから「フィルター」をクリックします。
- 各項目の右下に▼マークが表示されます。
- 例えば「商品名」列の▼をクリックし、表示されるリストから「(空白セル)」のチェックを外します。

- 抽出したデータを新しいシートにコピー
- フィルターによってデータのある行だけが表示された状態になります。
- この表示されているデータ全体を選択し、コピー(Ctrl+C)します。
- 新しいシートを作成し、そこに貼り付け(Ctrl+V)ます。
これで、空行やデータのずれがない、編集しやすいデータだけのシートが完成しました。このシートで価格変更などの編集作業を行います。
3. Excel関数と機能で価格を一括変更する
ここでは例として、「現在の販売価格を10%値上げして、元の価格(120%)に戻す」ケースで解説します。
※現在の価格が、セールで20%OFFにした後の価格(元の80%)だと仮定し、セール前の価格に戻す場合は計算式が変わります。状況に応じて計算式を調整してください。
計算式例:現在の価格が110%の状態から、120%の価格に戻す場合
新しい価格 = 現在の価格 ÷ 110 × 120
- 計算式を入力する列を一時的に作成
- 販売価格の列の隣などに、新しい列を挿入します。
- 先頭のデータ行(例:F列が販売価格なら、G2セル)に計算式を入力します。例:
=F2/110*120
- オートフィル機能で計算式を全商品に適用
- 計算式を入力したセルの右下隅にある■(フィルハンドル)をダブルクリックするか、最終行までドラッグします。
- 【コツ】 1つのセルだけだと連番になることがあるため、2つのセル(例:G2とG3)を選択してからドラッグすると、意図した通りに数式がコピーされやすくなります。
- 「値として貼り付け」で計算結果を確定させる
- 計算結果が表示されている列(例:G列)全体をコピーします。
- 次に、正規の販売価格列(例:F列)の先頭セルを選択し、右クリック → 「形式を選択して貼り付け」 → 「値」 を選択して貼り付けます。
- これにより、計算式ではなく計算された数値そのものが貼り付けられます。これは非常に重要な手順です。
- 必要に応じて、セルの書式設定で小数点以下の表示を調整しましょう。
- 最後に、計算に使った一時的な列(例:G列)は削除します。
4.【最重要】RMSの仕様に合わせて元のフォーマットに戻す
編集が完了したら、データをRMSが受け付ける元のフォーマット(空行やずれがある状態)に戻さなければなりません。これを怠ると、アップロード時にエラーが発生します。
- 一番左の列(A列)に新しい列を挿入し、1から順に連番を振ります。(オートフィル機能を使うと便利です)
- この連番を含むデータ全体をコピーします。
- コピーしたデータを、最終行のすぐ下に貼り付けます。(空けたい行数分、下にずらして貼り付けます。例ば3行おきなら3回下に貼り付けを繰り返します)
- 貼り付けが終わったら、連番を振った列(A列)を基準に「並べ替え」(昇順)を実行します。
- すると、データが自動的に並び替えられ、データの間に空行が挿入されて元のフォーマットに近い形に戻ります。
- 最後に、連番を振った一時的な列(A列)を削除します。
この作業は少し複雑ですが、アップロードを成功させるための必須手順ですので、必ず行ってください。
※楽天の商品登録用CSVは、列ごとに2つまたは3つのエリアに分けられていますので、もともとのエリアに沿って1行ずつ下にずらします
。
STEP3:【簡単編】価格のみを変更する場合の効率的な手順
もし変更したいのが「販売価格」だけなど、項目が限定的な場合は、より簡単な方法があります。
- 価格関連情報のみをダウンロード: RMSでCSVをダウンロードする際に、「項目選択」で「価格関連」など、必要な項目だけを選んでダウンロードします。
- Excelで編集: ダウンロードされるデータ量が少ないため、上記で説明したような複雑な「データのずれ」や「空行」がない場合があります。その場合は整形作業を大幅に省略できます。
- 価格変更と値貼り付け: 同様に新しい列で価格を計算し、オートフィルで適用後、「値として貼り付け」で正規の価格列に反映させます。
この方法なら、よりスピーディーに価格変更が可能です。
STEP4:編集したCSVファイルを保存・アップロードする
最後のステップです。編集したファイルを保存し、RMSに戻しましょう。
- CSV形式で保存: 編集が完了したExcelファイルは、必ず「CSV(カンマ区切り)」形式で保存してください。元のファイル名で上書き保存するのが基本です。
- Cyberduckでアップロード: 再びCyberduckを起動し、サーバーに接続します。編集したCSVファイルを、サーバーの指定された場所(例: バッチ処理用のディレクトリ「ritem/batch」など)にドラッグ&ドロップでアップロードします。
- 結果の確認: アップロードが正常に処理されると、楽天からメールで通知が届きます。また、Cyberduck上でアップロードしたファイルが消えていれば、処理が開始された合図です。最終的に、RMSの商品管理画面を開き、実際に価格が変更されているかを目視で確認しましょう。
まとめ
楽天RMSのCSV編集は、一見すると複雑で難しそうに感じられるかもしれません。特に、RMS特有の「データのずれ」や「空行」の扱いは、初めての方にとっては大きな壁となるでしょう。
しかし、この記事で紹介した手順とExcelの便利な機能(フィルター、オートフィル、値貼り付け、並べ替え)をマスターすれば、作業は驚くほどスムーズになります。
- STEP1:全情報CSVをダウンロードし、CyberduckでPCへ
- STEP2:Excelのフィルター機能でデータを整形し、価格を計算。「値貼り付け」後に元のフォーマットへ復元
- STEP3:価格のみなら、項目を絞ってダウンロードすると簡単
- STEP4:CSV形式で保存し、Cyberduckでアップロード
この流れを一度覚えてしまえば、今後のセール対応や価格改定にかかる時間を大幅に短縮できます。ぜひ、本記事をブックマークして、実際の作業の際にお役立てください。効率的なCSV編集で、ショップ運営をさらに加速させましょう!